祥野獣一の日々の記録


by show_no_11
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ルーツ

栃木県日光市足尾町。

かつては銅山でその名を馳せ、そして栄えた。

鉱毒事件とともに銅山は閉鎖。

労働者は消え、高度経済成長とともに人口は減少。

過疎化。

今は山間の寂れた田舎町と化している。


それが僕のルーツだ。


祖父母が住み、父の生家である。

その祖父母が先日入院した。

80を越えた二人の身体や脳が悲鳴をあげ始めたのだ。

この場で詳しく書くのはどうかと思うが、そういうことなのだ。

いずれ訪れるであろうその日に再び書くことにする。

今日はお見舞いにももちろん行ったのだが、最大の目的は父の生家の大掃除的荷物運びだ。



何度も訪れたはずのその家はしんと静まりかえり、主人の帰りを待っているかのような静寂。

それは他人の侵入を拒むかのようだった。

叔母と二人で足を踏み入れ、電気のスイッチに手を伸ばすが、つかない。

雨戸が閉め切られ、中は暗く、明かりが灯されないのはストレスだった。

それがまた僕らの出入りを拒むようで何だか嫌な気分になった。

数分してブレーカーが落ちているのではないかという疑念を叔母と二人で抱き、案の定、そうだった。

近所の人の話では昨日強い雷に晒され、町一帯で停電騒ぎがあったようだ。

足尾は雷の名所としても知られている。

山の上にあるので、夏は天候不順な事がよくある。

しかしこの時期までまだ残っているとは。


かつては盆や正月に親戚一同が介し、いとこが集まり、子供の声で溢れていた。

今その声はない。



僕のルーツは静かな静かな山間の町だ。

足尾についてはまた後日紹介の続きを書こうと思う。

写真は父の生家の真向かいにある銅の精錬所、そして祖父と僕である。

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by sin1_s | 2006-11-06 02:59 | Hitorigoto